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亀頭や包皮のブツブツは尖圭コンジローマかも?初期で見分けて治療しよう

気が付くと亀頭にブツブツが……。病気だったらどうしようかと不安になりますよね。そのブツブツ、もしかしたら尖圭コンジローマかもしれません。尖圭コンジローマ(せんけいコンジローマ)には似ている病気もあり、そのまま放っていると悪化する可能性もあります。治療後に注意するポイントも紹介するので、知っていると安心できるはずです。亀頭のブツブツを見分けられるようになり、早めに治療を始めましょう。

男性器のブツブツは尖圭コンジローマ?

亀頭や陰嚢など男性器にブツブツがあると、尖圭コンジローマの可能性があります。尖圭コンジローマは性感染症の一種で、HPV(ヒトパピローマウイルス)によってできる良性のイボです。白やピンク、褐色や黒色などさまざまな色調をしたイボができ、大きさもさまざまですが傷みや痒みといった自覚症状はほぼありません。

イボができやすい部位をチェック

尖圭コンジローマは日常生活で感染することはほとんどなく、性行為によって感染します。HPVは性器が擦れあったときに生じる粘膜の細かい傷に入り込み、性器や肛門の周囲で発症します。中には尿道や肛門の中にまで広がることがあり、オーラルセックスからパートナーの口の中や舌にも感染するケースもあります。

【尖圭コンジローマが感染しやすい部位】 亀頭 冠状溝:亀頭と陰茎の境 陰茎 包皮 尿道口 陰嚢 肛門周囲 肛門内

似ている病気

尖圭コンジローマと同じように、性器にイボができる病気がいくつかあります。「真珠様丘疹(しんじゅようきゅうしん)」や「フォアダイス」「包皮腺」などは性病ではなく、生理的な変化によってできる良性のイボです。 真珠様丘疹:亀頭に直径1mm程度の良性イボ フォアダイス:陰茎や包皮にできる直径1~2mm程度の良性イボ 包皮腺:皮脂を分泌している部分が膨らんでできるもので、陰茎と亀頭のつなぎ目である裏筋の両側にできるイボ ボーエン様丘疹症:5mm程度の黒っぽい褐色のイボがたくさんできる性病 尖圭コンジローマと似ている病気を見分けるには、イボができている部位やイボの大きさをよく観察することです。

尖圭コンジローマになるとどうなるの?

尖圭コンジローマに感染したからといって、すぐにイボができるわけではありません。自覚症状もあまりないので、自分でも気づきにくいでしょう。

潜伏期間

感染してからイボができるまでに平均して3ヶ月程度かかりますが、潜伏期間は3週間から12ヶ月と個人差があります。見た目のイボ以外には痛みや痒みなどの自覚症状がないことが多く、いつ発症したか気づきにくいのが特徴です。

初期

初期には亀頭、肛門などの粘膜に、直径2~3mmのブツブツができ、先の尖ったイボへと成長します。感染してもイボができない人もいます。初期には尖圭コンジローマとほかのイボとがよく似ていて、医師でも診断が難しいことがあるため、専門医に診察してもらうのがおすすめです。

コンジローマを放置すると

コンジローマは目で見える範囲にイボができないと発見が遅れやすく、治療するタイミングを逃してしまいます。普段の生活で困っていないからと尖圭コンジローマを放置すると、イボの数が増えて範囲が広がっていきます。もしかしたらと思ったら、一日も早く男性器クリニックや皮膚科などを受診しましょう。

イボが巨大化

尖圭コンジローマは症状が進行すると、イボの数が増える以外にもサイズや形状が著しく変化します。数mmのブツブツしたイボの先が尖った状態になり、数cmの乳首のような突起へと成長します。さらには表面がボコボコとしたカリフラワーや鶏のトサカのようなイボになり、かなり目立つようになるでしょう。巨大化したイボを治すには、手術が必要になることがあります。

パートナーへの感染も

尖圭コンジローマは粘膜から粘膜へと感染します。範囲が広がるとコンドームを使ってもイボのある部分をすべて覆うことが難しくなります。女性にうつってしまうと、外陰部だけでなく、膣や子宮など性器の内側にイボが発生している可能性も高いでしょう。 もし感染に気づいたら治療が終わるまでは性行為は避ける必要があります。また、パートナーもコンジローマに感染している可能性があることから婦人科などで診察してもらうように声をかけることが大切です。もしパートナーにまだ症状がでていなくても、潜伏期間が長い場合や無症状の場合も考えられます。必ずチェックしてもらい、二人同時に治療をしましょう。

コンジローマの検査方法

尖圭コンジローマの検査方法について解説します。さらに、コンジローマの病原体や感染経路についてもわかりやすく解説しますので、参考にしてみてください。

病原体について

尖圭コンジローマはHPV(ヒトパピローマウイルス)が体内に侵入することで感染します。経路については後述しますが、皮膚や粘膜の微小な傷からも侵入してしまうウイルスです。 HPVは180種類以上と実に多くの遺伝子タイプが存在し、40種類が性器に感染することがわかっています。さらにその中には、がんに発展する悪性タイプもあるため、感染が疑われる場合は遺伝子タイプまで検査することもあります。 尖圭コンジローマに感染している場合、その90%は発がん性のない遺伝子タイプです。しかし、子宮頸がんや外陰がんを発症するリスクを持つ遺伝子タイプのHPVに感染している可能性もあるため、男性とともにパートナーの検査も必要になることがあります。

感性経路について

尖圭コンジローマに感染し、病変がある部位に性器や肛門が接触するとウイルスが移動します。HPVは空気中でわずかな時間にて活性を失いますが、万が一乗り移った部位の皮膚・粘膜に傷や炎症がある場合、活性を失わなかったウイルスが体内に侵入・増殖し感染する可能性があります。 尖圭コンジローマの感染経路はその大半が性行為によるものです。性行為中は病変部が接触する可能性が高く、傷がなくとも行為中に微細な傷がついて、目に見えないウイルスが侵入してしまうためです。 性行為中の感染を防ぐためにはコンドームが有効ですが、コンドームに包まれていない陰嚢や肛門からウイルスが移動して感染する可能性は否定できません。もちろん、病変部に手指や器具が触れて、それが媒介となって感染する可能性もあります。 このように、注意していても性行為を行えば少なからずHPVが侵入する恐れがあります。そのため、基本的には男女ともに検査を行うのが望ましいわけです。

検査は問診と視診で行う

まずは問診と視診によって尖圭コンジローマの診断を行います。問診では性行為の有無を確認し、視診では拡大鏡によって特徴的なイボがあるかを観察します。 感染の疑いが強いと判断される場合はパートナーの検査も行わなければなりません。前述の通り、性行為をすれば注意していたとしてもウイルスが侵入する恐れがあるためです。 HPVの遺伝子型を調べる場合は病変の一部を切り取り、顕微鏡や遺伝子診断により調査します。また、HIV検査も行うことが多いです。HIVに感染している場合、尖圭コンジローマが治癒しにくく、再発する可能性が高いためです。

コンジローマのブツブツはどうやったら治る?

尖圭コンジローマは自然治癒することもありますが、イボの数がどんどん増える場合やイボが治らない場合には治療が必要です。治療には薬物による免疫治療やイボを取り除く外科的治療があり、ときには治療を併用することもあります。治療にはそれぞれメリット・デメリットがあり、イボの数や場所など症状に合わせて選択しましょう。

薬による治療方法

尖圭コンジローマの薬物治療は、ウイルスの増殖を抑える薬や免疫力を高める薬を塗る治療です。イボのサイズは小さいものの、数が多く範囲が広がっているケースに向いています。薬は病院で処方してもらい、自宅で塗り続けて治療します。治療を初めてもすぐにイボは消えません。イボが消えてなくなる完治の状態まで、長くて16週間かかります。 ベセルナクリームは有効成分のイミキモドが、コンジローマウイルスへの免疫力を高めてウイルスに感染した細胞を攻撃します。抗がん剤軟膏は、ブレオマイシンや5FUなど抗がん剤を含んだ軟膏を使用した治療です。薬の外用には痛みやただれなどの副作用が起こることがありますが、抗がん剤の外用はより副作用が強くでやすいでしょう。

外科的治療方法

手術といっても、どれも日帰りによる治療です。肛門周囲など目で見えない範囲のイボには、軟膏を塗ることができないため外科的な治療を行います。 液体窒素は、イボが小さく数が少ない場合に適しています。液体窒素でイボをダイレクトに凍らせてウイルスを弱らせる方法です。小さなイボなら1回でも治る可能性がありますが、基本的には1~2週間ごとに通院して治療します。少し痛みを伴うものの、再発は少ないです。 レーザーは1回でイボをとれる治療で、忙しくて通院するのが難しい場合に用います。麻酔を使うため痛みは気になりませんが、レーザーによる痕が多少残ります。イボのサイズがある程度大きい場合には、切除方法が適しています。メスやループ状の電気メスを使って切除する方法があります。 クリニックによっては治療に必要な機材を置いていない場合もあり、皮膚科や男性器専門のクリニックでなければ治療できない可能性があります。

ブツブツがなくなれば大丈夫?

見た目にイボが消えてなくなっても、3ヶ月以内に25%程度の人が再発します。治療しても粘膜にウイルスが残っていると、時間の経過とともに増殖してイボができてしまうからです。治療が終わっても3ヶ月間は医療機関で再発をチェックしてもらうと安心です。再発がないことをきちんと確認するまで、男性はコンドームを着用して性行為にのぞみましょう。 ノーストクリニックでは、ブツブツの数や範囲、大きさからご希望にそった治療方法をご提案します。大切なパートナーに感染させないためにも、早く治療して清々しい気持ちで交際しましょう。

監修者情報

東京ノーストクリニック田中泰吉総医院長

監修者 田中泰吉

東京ノーストクリニック 総院長

最終学歴
昭和49年 大阪医科大学医学部卒業
昭和49年 医師国家試験合格
職歴
平成02年 田中クリニック 開院
平成13年 東京ノーストクリニック 開院
平成24年 東京ノーストクリニック 総院長就任
平成27年 東京ノーストクリニック 梅田院 非常勤就任
著書
男のためのノースト最強治療法 | 田中泰吉 (著)

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